診療案内 : 入れ歯
歯の欠損を補う治療
いつまでも健康な自分の歯を保つのはなかなか難しいものです。
歯が欠損していたり、不幸にして抜歯となった場合には欠損した部位を補う治療が必要になります。
歯の欠損を補う治療としてはブリッジと入れ歯の2種類があります。
ブリッジ
抜けた歯がまだ1~2本くらいで、その前後に健全な歯がある場合は、その歯を利用して橋を渡すようにダミーの歯を作り、歯に接着して噛めるようにするのがブリッジです。
利点
- 装着感がよい(自分の歯と同じように噛める)
- 着脱の手間がかからない
- 異物感が非常に少ない
- 材料によっては健全歯に近い自然感が出せる(セラミックを用いる、等)
欠点
- 抜いた歯の前後の歯を削らなければならない
- 歯の欠損が多いと支台歯に負担がかかる
- 支台歯が虫歯や歯周病になりやすい
部分入れ歯
一番奥の歯に適用する場合など、抜けた歯の前後に支えとなる適当な歯がない場合や、その他の理由でブリッジを避けたい場合に、そこに取り外し式の部分入れ歯を作って歯茎の上に直接置き、前後の歯にバネで固定して噛めるようにする方法です。
利点
- 歯を削る必要がない(特殊な場合を除いて)
- 着脱できるためブリッジに比べ清掃性がよいです。
欠点
- 割と大きな人工物のため異物感がある
- 清掃のときに着脱の手間がかかる
- 金属のバネがあるため審美性に欠ける(金属のバネがない新素材の入れ歯もあります)
総入れ歯
歯が1本も残っていない場合には、「全部床義歯」(総入れ歯)による治療になります。保険治療の場合には義歯がプラスチックのものしかありませんが、保険外の場合には様々なタイプのものがあります。
入れ歯(保険外)
ノンクラスプ義歯
バネのない入れ歯にはフレキサイトという特殊な樹脂が使われています。
このフレキサイトは、アメリカ Rapid Injection System 社によって開発された、約30年近くの臨床実績を持つ今までとまったく違うユニークな入れ歯用樹脂です。この樹脂は、熱可塑性ポリアミド弾性樹脂を使用しているため、歯に接触する床部分を薄く作るほどその弾性が増し、歯牙をしっかりと挟み込むので、歯に引っかけるバネ(クラスプ)を使用せずに入れ歯が作製できます。
価格は100,000円です(税別)
- 薄く、軽く、弾力があるため、装着感が良い。また鈎歯(バネをかける歯)対し負担が少ない。
- 非常に見た目が良く、笑っても入れ歯だとほとんど分からない。
- 金属を使用しないので、金属アレルギーの心配がない。(少量の金属を使用することがあります)
- 保険外の治療の中では、比較的安価。
金属床義歯
価格は250,000円です(税別)
チタン床は450,000円です(税別)
- 入れ歯を薄くすることができるので、保険の入れ歯よりも話しやすく、違和感を少なくすることができる。
- 金属は熱伝導性に優れており、食事をした時の温度感覚が自然に近くなる。
- 汚れが付きにくいので清潔。
- 割れたり変形したりしにくい。
- チタン床のものは非常に軽く、また金属アレルギーの心配がほとんどない。
磁性アタッチメント義歯
磁性アタッチメントという装置を利用した入れ歯があります。これは,磁力で義歯を維持固定する新しい装置で、世界に先駆け日本で研究,開発されたハイテク技術で,1992年より臨床応用されています。すでに日本中で広く普及し,約80万人に愛用されています。
磁性アタッチメントは,磁石を内蔵した磁石構造体と,磁石に吸着する磁性金属とからなります。義歯内に磁石構造体を,歯根上面に磁性金属を埋入します。磁石構造体と磁性金属の磁気的吸引力で義歯を維持します。
価格は1装置100,000円です(税別)
- 残存歯に横方向の過度な負担がかかりにくく、歯にやさしい。
- 長期間使用しても維持力が減衰しない。
- 着脱が簡単 金属色のバネがないので見た目が自然。